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Google ストリートビューは問題なのか?

8月の上旬のこと。久しぶりにGoogle earthを開いてみると、今までにみたことのないカメラのマークがたくさんでていた。何とそこをクリックすると360度のアングルで画像が見られるようになっていた。しかもEarthだけでなく、Google mapにもこの機能は搭載されて、やはりあっというまにネット上で話題になった。「ストリートビュー」だ。
米国では昨年5月に既にリリースされていて、行ったことのない取引先の会社の住所を入れると会社の外観がわかったりして、「意外にでかいな」とか「大したことなさそうだな」とか、結構便利な機能だ。ただ、いろいろなものが映っていて、ネットでも面白(問題?)地点を紹介するサイトが既にできていたりする。ホテル街を歩く中年カップルとか、いちゃつく高校生とか。職務質問されている人とか。顔はぼかしてあるけど、知人が見たらわかる程度のぼかしだ。

米国では既に訴訟も起きている。例えばピッツバーグの夫妻が、自宅にいる画像が載ってしまい、精神的苦痛を受けたとのことで、250万円の損害賠償を訴えている。普段あまりカーテンをする習慣すらない自分には何が苦痛なのかわかんないけど。
この訴えに対するGoogleの主張は、申し出によって削除する機能があり、それを知らせる努力は十分にしている、ということ。そしてプライバシーに対する考え方として、「衛星技術の進歩により、現代では砂漠の真ん中にいても完全なプライバシーは存在しない」と法廷でコメントして話題になっている。
確かに都会には我々が気づかないように多数の監視カメラがあるし、それと何が違うのか、という人もいるけど、ストリートビューは皆が見られるからちょっと違う。プライバシーの侵害だ、という人もいるけど、普段歩いているのを見られるのはプライバシーの侵害なのか、と問われるとこれもちょっと違うかな。1つ問題は、断る権利のない完全な「隠し撮り」ということだ。プリウスにカメラを積んで春先に走り回ったようだが、もし「グーグル撮影中」って書いてあれば、TV中継で顔を隠す人がいるように、映されたくない人は顔を隠すことが可能である。その権利がない、というのは問題のポイントの1つだと思う。

1.プライバシー権の問題
プライバシー権とは何か。定義は難しいが、一般的に言われるのは「かまわれない=放置される」権利だ。しかしストリートビューに映っているのは普段の日常生活だ。それは見られて当然であり、壁の向こうを透撮したというならプライバシーの侵害だと思うけど、この場合は違うかな。ただし、このカメラの視点は高いので、プライバシーを守ろうとして2mくらいの塀を作ったのにその内側が映っていたりしたら問題だろう。

2.肖像権の問題
プライバシー権の中に「肖像権」という概念がある。人の姿、形、画像が持つ権利のことだ。しかしストリートビューは判別できない程度(とは思えない例もあるけど)にぼかしてあり、さらに依頼により削除が可能である。さらには盗撮が肖像権の侵害で刑事罰を受けることはなく、迷惑防止条例で罰せられるという事実もあり、ストリートビューの画像で肖像権を問うことはできないかもしれない。

3.人格権の問題
さらにもう1段階の下部概念として「人格権」というのがある。被写体の許可なく撮影されたり、公開されない権利のことで、みだりに自分の姿を公開されて困ることのないように、という権利だ。これはすこしひっかかるかな・・・
と思ったら、不特定多数に見られることを前提としているケースや、撮影内容から個人が特定できないようなケースは、明文化した法律はないが判例として認められていないそうだ。イベントとかデモとか。うーん、しかも米国では被写体の肖像権よりも、撮影者の「表現の自由」が優先されることが多い。日本はそこまではいかないだろうけど、Googleとしてはやはり人格権もクリアしていると判断してサービスを開始したのだろう。

ということで、やはり法的にはこのストリートビューは問題ない(あるとは言えない)ということなのだろう。そこはGoogleがぬかるわけないか。
Googleが「画期的、便利」と便益を主張する限りはストリートビューは存続するだろう。
ただし、「何をしている途中であれ、公衆の面前にいるということは、見られて当然と考えている日常生活の一部である」というロジックは、やはり「何となく」受け入れられないだろうから、議論は続くと思う。あとは、顔のぼかし具合もきちんと計算しているんだろうけど、やはり知っている人が見たらわかる場合も出てくると思う。もっとも見られて困るという人は訴訟にしてさらに傷口を広げることはせず、こっそりと削除依頼して終わらすんだろうなあ。
1つ、明らかに問題が起きる可能性は、犯罪に利用されたことが明らかになったときだろう。強盗や空き巣の下見など。実際に英国ではそういったケースもあったようだし。

さて、最初に書いた面白画像サイトに、UFO写真がいくつか報告されていた。
その中の1つに、北海道の小樽築港の東側海岸から海をみたところの写真があるが、これってよくみるとカモメだな・・・。UFO写真って多くはそういうものなのかもしれない。

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