事件、事故と報道
秋葉原で恐ろしい事件が起こった。心からご冥福をお祈りします。
そしてまたいつもの通り、連日報道が続いている。職場での行動、携帯サイトでのやりとり、親による謝罪、学生時代の友人の証言、文集に書かれているおかしな表現・・・そんなに皆興味があるんだろうか。少なくともマス・コミュニケーションで広く報道する意義があるんだろうかといつも思う。
特に最近少し減ったものの「硫化水素ガス」による自殺。続いて起こる背景には、報道を見ての連鎖反応もあると思う。ある朝のワイドショーではガスが家庭用品の組み合わせで簡単にできることまでばらしてしまっていた。ネットを見れば出てくることだが、報道してどうする?
自殺の報道に関しては、WHOがガイドラインを出している。遺書を公開しない、手段を詳細に報道しない、自殺の理由を単純化して報道しない、センセーショナルな報道を避ける、などだ。しかし日本のTVは全くこのガイドラインを無視しているようだ。やはり見ている側に「予備軍」がいることを前提として報道する、という点をしっかり意識しなければならないと思う。凶悪犯罪もそう。この一連の報道が、「予備軍」を刺激する可能性があることについて、マスコミは責任を持たなければならない。
犯行に使われたナイフがどうとか、携帯サイトへの書き込みがどうとか・・・そうなるとそのタイプのナイフを販売中止にして、携帯サイトへの書き込みは通報を義務付けて・・・という流れになっているが、再発を防ぐには他にやるべきことがあるはずだ。例えば、秋葉原には路上でのパフォーマンスを取り締まるためにたくさんの警官がいたはずだ。彼らがもっとできることはなかったのか?そいういったあたりを追求してもいいのではないだろうか。
TVに対する文句といえば、先日のW杯予選オマーン戦。アナウンサーはしきりに気温が高くて過酷な環境、まさに中東とのアウェーゲームなどとコメントしていたが、現地時間の夕方スタートなどという試合はあり得ないのだ。つまりオマーンチームにとっても経験したことのない暑さの中の試合だったことだろう。どうして夕方スタートなのか?それは日本時間では22時スタートがぎりぎりだったということだろう。そう、今回の試合開始時間は日本での放映権の関係で決まっていたということだ。つまり過酷なアウェーゲームを作り出したのは他でもない、マスコミということ。何やってるんだか・・・
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