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パンデミック・インフルエンザ

先週の土・日と2夜連続で、NHK特集として「パンデミック・インフルエンザ」の特集があった。今の鳥インフルエンザを発端として新型のインフルエンザウイルスが発生した場合の恐怖についてまとめた内容だ。NHKいわく、パンデミック・フルが発生するのはもはや時間の問題で、これが日本に伝わると死者が200万人、世界で1億人に達するという予測もある、ということらしい。

うーん、なぜ今さら新型インフルエンザの話なんだろう??というのはこの恐怖は数年前から騒がれており、政府がタミフルの備蓄を進めていることでも知られている。(効くか効かないかはわからないが・・・)

今アジアでニュースになっている鳥インフルエンザは鳥から人への感染であり、人から人への感染は極めて稀(12月に中国で1例、疑いのあるケースが出た)だ。これが突然変異をして人から人へ流行可能な形に変化するのかどうか、世界的には議論が分かれている。もっというと、昨年あたりからこの可能性は低いのではないか、という指摘が増えている。例えばMITは人に容易に感染しない理由を説明しているし、オーストラリアのOIE(国際獣疫事務局長)は、鳥インフルエンザの危険性は過剰に評価されていると、パンデミック・フルの騒動を批判している。

また12月21日のWall street journalも、パンデミック・フルの恐怖は既に下火になっており、タミフルの発売元であるロシュは政府備蓄向けの出荷が前年比半減し、在庫を抱えている、と記事にしている。

こうした中、なぜ日本はいまさらパンデミックに対する不安感を持たせる番組を国営放送に放送させたのか?番組を見る限りその意図はよくわからない。

1.政府備蓄の正当性を説明するため?

日本は2500万人分の抗インフルエンザ薬を備蓄している。この正当性を説明する前フリとしてこの番組を放送したのか?もしくは今後のパンデミック・フルワクチンの備蓄に向けて世論の理解を得るためだろうか?

2.米国からもっと備蓄するよう何らかの力が働いたのか?

タミフルが売れると誰が得をするのか?ロシュ?それはもちろんだが、ここで必ず名前が出るのが米国のラムズフェルド元国防長官だ。タミフルはもともとギリアド・サイエンシズという会社が開発した製品で、今でもロイヤリティが支払われている。そのギリアド社で1997年から2001年の間に会長を務めたのがラムズフェルド氏であり、現在もなお重要な株主である。ここ数年のパンデミック騒動で一番得をしたのは彼であり、もしかすると不安を必要以上にあおった自作自演の騒動なのでは、という批判もされている。

3.タミフルの副作用(異常行動)に対する批判を弱めるためか?

昨年来、タミフルに服用後の異常行動が報道され、その安全性が議論を呼んでいる。今のところはインフルエンザの症状の1つであり、薬との因果関係は不明、ということになっているが、様々な報道がタミフル=悪い薬という誤ったイメージを植えつけてしまっている。これからインフルエンザの本格的な流行シーズンを迎えるにあたり、タミフルの位置づけを改めさせるためなのか?

ということでこの件は全く見当がつかないので、書いてみても自分でもさっぱりわからない。あえていえば1番かな??いずれにしても確かなのはNHKがこの時期にこのような番組を2日がかりで放送したからには、何らかの意図があるんだろう、ということだけだ。

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