私の発言に嘘は1つもない
最近物議をかもしている鳩山発言。いや、物議はそれほどかもしていない。これを他の大臣が発言すると即辞任問題になると思うんだけど、そこは鳩山家のなせる技なのか、発言の割りに物議にならない、といったところだろうか。
彼の言い分はこうだ。最近自分は日本の治安に関していろいろ発言をしている。「私の友人の友人にアルカイダの人間がいる」、「テロリストが日本をうろうろしている」などだ。こうした発言でマスコミが騒いでいるが、何をのん気なことを言っているのか?「私の発言に嘘は1つもない」 これがタイトルに書いた彼の発言だ。
たぶん彼は正しいんだろう。「友人」ならともかく、「友人の友人」まで広げれば相当な範囲までが知り合いということになるし。あとテロリストが日本をうろうろしている、というのも本当のことだろう。
治安に関しては日本国内ではあまり報道されているのを聞いたことがない。むしろ海外の新聞、雑誌を読んでいる方が日本の実態を報じていたりするくらいだ。例えば地下鉄サリン事件。日本では数日間犯人に関する報道はなかったが、米国出張中の同僚が電話で「オウムがやったんだって?」と言ったのにびっくりした記憶がある。事件直後から米国内ではそう報道されているぞ、とのことだった。
治安に関しては、例えば2005年のフィナンシャル・タイムズで、フランスの対テロ捜査責任者が「アジア、特に日本が標的になっている」と報じて、これに対して民主党の岡田代表が「日本でテロが起こるかどうかの問題ではなく、いつ起こるかが問題だ」と述べている。今年だって、2月にABCが「日本でアルカイダと関係の深いパキスタン人武装組織によるネットワーク化が進んでいる」と報じていた。でも日本国内でそれほどニュースになった記憶はない。
ちょっと長くなったが、言いたいのは鳩山さんはたぶん本当のことを言っているんだろう、ということだ。でも、だから何なんだ???
まず、本当のことを言えばそれでいいのか、ということ。本当のことは全て言わなければならないわけではなく、それを公に発言するからにはどんな意図があるんだ、ということ。ただ単に「みんな知らないだろうけど自分は知っている」というだけの発言であればちょっと無邪気すぎる。
次にわからない人に言っても仕方がないだろう、ということ。日本人は確かに平和ボケしている。正しい情報が入らないのだから仕方ない。であればなおのこと、そんな人相手に本当のことを言うだけでは何のメッセージも伝わらないだろう。「私の発言に嘘は1つもない」発言をしたのは、地元九州の選挙区で、地方道路財源確保を目指す決起集会での席上である。さっぱり意図がわからない。弁明したかったのかな。なってないけど。
そして最後に彼は現職の法務大臣だということ。その発言で国民を左右できる立場なのに、嘘を言っていないから良いだろうでは危険じゃないか、ということ。職務上知りえる内容もあるだろうに、今回の一連の発言は、国家秘密の漏洩という危険も感じさせる。
でもこのニュースもあまり報じられずにさらーっと流されるんだろう。鳩山家はそれほど力があるということか。
報道といえば最近少しずつ報道が再開された朝青龍問題。もっぱらいつ帰国して謝罪会見がどうの、という報道だ。ただ、自分の記憶が確かであれば、彼は謹慎中に病気療養ということで帰国を許されたはずが、細木数子の番組に出演して問題になったんじゃなかったっけ??その日の報道のトーンはこれはもう致命傷で相撲界から追放に・・・という感じだったはずだけど、翌日からタブーのように報道されなくなっていつのまにかなかったことになっている。誰かつっこまないのかな!?!?細木数子、相撲協会はそれほど力があるということか。
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