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勉強術

11月になったというのに、今年は「手帳術」系の本をあまり見かけない。昨年の今頃は手帳に夢を書けばきっと叶う!系の本がたくさん出てたと思うけど、2007年やってみて、やっぱり手帳に書くだけでは夢は叶わない、ということだろうか。

それに変わって、最近本屋の平積みコーナーで目立つのは、「勉強術」と名のつく本である。レバレッジ勉強法、年収10倍アップ勉強法、などなど。

1冊だけは買って読んで、あとは本屋でぱらぱらめくってみたが、だいたいこんな感じかな。

・何を勉強する?→人と差がつく分野。英語、会計、ITなど。

・何のために勉強する?→仕事を速くこなす=早く帰る、または収入増(3倍、10倍など)

・どうやって継続する?→根性ではなく、仕組みを作って習慣化する。

しかし、何で今になって勉強術本が売れるんだろうか。ちょっと考えてみた。

1.スキルアップへの焦り: 今までなんとなく会社にぶらさがってきたが、突然成果主義と言われて気ばかりあせっている。

2.若手へのコンプレックス: 最近の若手社員は英語、会計、IT(あ、上であげた3つだ)にやたらと詳しい。彼らに冷たく笑われないためにも勉強したい。

3.インプットならできそうだという共感: 勉強は自分の中で完結する行動なので、まあ夢を実現という漠然としたものよりは続きそうな気がする。

さて、手帳術のようにトーンダウンすることなく、勉強術ブームは続くのだろうか?そこにはいくつかの壁があるように思う。

1.そもそも本当に実行するのか?: 「勉強術を勉強する」ことは確かに必要だと思う。しかしダイエットと同様、やり方・意義は頭で理解できても合理的に行動することができないのが人間である。言ってしまえばいかにうまくやるかよりも、とにかく習慣にすることの方がはるかにハードルが高い。

2.勉強する習慣がついたところで、本当に優れた勉強法を見つけられるか?: 自分のスタイルに合った、適切な本に出合えるかどうか?適切な本を見抜くには知識がなければならないし、そのためには良い本が・・・・鶏が先か卵が先かの問題だ。勉強するのに本を選ぶにしても、難しいこと(または原理原則)を簡単に説明した本・教材にはなかなか出会えないもんだ。その逆、つまり簡単なことを難しく説明した本はハードカバーでたくさんあるし、簡単なことを簡単に説明した本は新書に山ほどある。例えばさおだけ本とか。会計の簡単なことだけ書いてあるので一瞬わかりやすい気がするが、会計の難しいところに触れていないだけじゃないかな。

3.勉強する習慣がついて、よい本に出会って身になったところで、さてどうアウトプットするのか?: 仕事に直結することを勉強するのならこの点は心配ないが、論理的思考力などを勉強したとして、どのように結果に結びつけるのか。本当に労働時間を短縮できるのか?収入をアップさせられるのか?

今本屋に並んでいる勉強術は、1であげた、いかに習慣づけるかがほとんどだ。けどその先に2と3にあげた高い壁があるが、これを本で説明するのは難しいし、したところで本屋に並べても今ひとつ購買欲をそそらないだろう。

うーん、勉強術もブームで終わりそうだ。来年の今頃は何の本が並んでいるのかなあ。

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コメント

こんにちは。
「レバレッジ勉強法」を読みました。
内容は、こちらの記事に書かれている
通りです。
最近はシリーズ化されている本も
多いようですね。
TBさせていただきます。

投稿: ikadoku | 2007年11月15日 (木) 13時58分

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