ヤクザマネー
先日のNHKスペシャル。暴力団の金が金融市場に流れ込んでいるという内容の話だ。特に目新しい話ではなかったが、NHKが正面から日本の証券市場のタブーの話に切り込んだという点では大変に画期的な番組だったと思う。なぜこれだけの当事者が取材に応じたのか?なぜ今?この番組は誰に対して何を警告する番組だったのか??
番組で触れられていた内容はこんな感じ。
1.暴力団は株式投資で資金を運用している→ 12台のモニターを見ながらデイトレをしている様子が出た。元IT企業でネット取引のシステムを作った若者が高額な報酬で雇われている。
2.元証券マンなどの人間が金融ブローカーとして暴力団と金融市場の橋渡しをしている。いわゆる「共生者」。
3.資金が集まらない投資ファンドにいつの間にか暴力団の資金が流れ込んで、そこを経由して多くの企業に投資されている。
4.特に投資の対象になっているのが緊急で運転資金の欲しいベンチャー。彼らの株式を握り、白紙の委任状を持ち実質経営権を支配している。(社長を送り込んでその会社の金を暴力団に出したという例が出た」
5.エンディング→問題は金が大事だという拝金主義。「金に色はない」とはいえ、暴力団の資金を使って金儲けをするのは良いのか?
うーん、最初はNHKもやるなーと思ってみていたけど、最後はいつもの「拝金主義」か・・・・
金儲けが良いとか悪いとかは個人の感じ方であり、儲けること自体はちっとも悪くない。グレーが黒っぽく見えるのか白っぽく見えるのかの議論はきりがなく、「黒でない」で終わりじゃないのかな?
それよりもグレー部分があることがよっぽど問題だと思う。
番組中の最初、上に書いた1の部分で、企業から内部の人間にしか知りえない重要情報はビシバシ入ってくると暴力団幹部は言っていた。そのときナレーションは「それはインサイダー取引に当たるのかと尋ねると、彼は否定も肯定もしなかった」。
それ、インサイダー取引ですから!!ヤクザマネーというタイトルの番組だから外れるのかもしれないが、一番議論すべきはその部分じゃないだろうか。
日本の株式市場では、不自然な値動きをする株はゴロゴロあり、まさに「インサイダー天国」なのは皆知っていることでしょう。日本は一般的にルールは厳しく決めてあるけど運用をゆるくして「グレー」として存在を放置することが非常に多い。消費者金融で話題になった「グレーゾーン金利」なんて言葉の意味がわからないし、日本にはギャンブルはないとしながらパチンコが一大産業だったりする。
反対に欧米は法律に対する考え方の違いで、あまりルールは細かくないがルールに少しでも違反したものはクロ。
NHKにはライブドア事件のときに東京地検特捜部も途中であきらめた、日本の株式市場のインサイダー問題を一度取り上げて欲しいなー、と思っていたので、この番組の冒頭の展開は「おーっ!!」と期待を持たせたが、さらっと流してしまった。
今度はそこをぜひ突っ込んだ番組を作って欲しい。けどそこはヤクザマネーよりももっと深くて巨大な資金の流れがあるだろうから、国家の存亡をゆるがす番組になっちゃうか。でも株式市場をクリアなものにしたければ、避けて通れない道だ。
今日通勤電車の中で、隣の会社員は携帯でゲーム、反対側はニンテンドーDSでゲーム。目の前に座っている会社員はスポーツ新聞の一面「川島なおみ結婚」の記事に食い入るように見入っていた。もう国家は存亡の危機ではなく、既に滅亡しているのかもしれない。
| 固定リンク
「ファイナンス」カテゴリの記事
- キリンとサントリーが破談に その2(2010.02.10)
- キリンとサントリーが破談に(2010.02.08)
- キリン・サントリーの合併(2009.07.28)
- 日本経済は他のどの先進国よりも急速に縮小している(2009.01.28)
- 株価は底なのか?アンパンマンは?ドリカムは?(2008.10.30)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
どこからどうたどり着いたのかわすれてしまいましたが、今回の記事、楽しく拝見しました
実際にベンチャー企業に裏のお金が流れているとはよく耳にする話です
金に困って犯罪に手を染める
そんなニュースが後を絶ちませんが、おそらく、犯罪に手を染めなければもっとひどい目にあうところから借りていたのかもしれませんね
また、立ち寄らせてくださいね
投稿: kass0048 | 2008年11月16日 (日) 23時44分
まずは、NAVICO株式会社の鍵和田芳光社長に感謝申し上げます。金儲けは社会に生きていくうえで必要なことで、株や先物取引は、流れさえわかれば必ず儲かる。先物取引はもともと日本人が考えたもので簡単なシステムだと鍵和田社長はすんなり言われます。
鍵和田芳光社長の金の相場の予想は信頼でき、多くの人が社長の予想を信じ、その予想で儲かって感謝されています。親友の慶応大学の教授も儲かっていると社長は言われます。
特に、先物取引は鍵和田社長の取引の最も得意とする投資法です。若い世代の男女にも、政治団体の幹部の人たちにも、先物取引をすすめ、感謝されていることを社長はお話しされます。
神さまでないから決してピタリと数字を当てることはできませんと社長は言われますが、チャートの流れはたいてい当たっています。
株を買うとき、会社の企業情報を見ただけで、この会社の株は上がる会社か上がらない会社かピタリと当てました。すごい社長です。
投稿: リ | 2014年2月28日 (金) 23時11分
ナビコ株式会社の鍵和田芳光さんという社長さんの金投資の記事はすごい内容です。
鍵和田社長は金の先物に250万円を投資され1億円を儲けたそうです。
鍵和田芳光社長さんが新聞記者とのインタビューをされている記事です。
一部の内容です。
-日刊商品投資特報より引用-
[インタビュー] 鍵和田芳光氏/投資にも「過程」を楽しむ 2008年04月18日
NAVICO代表取締役・鍵和田芳光氏は、新しい「贈り物」、「お土産」を自由に作ることができる「双方向(そうほうこう)ギフト」のサイト運用に向けた取り組みを積極的に推進している。同氏は、このほかにも幅広い分野で活躍しているが、一般投資家(金の先物取引)としても独自の相場観で一目置かれる存在になっている。金相場の見通しや自身の投資の背景などについて聞いた。
記者ー金投資で利益を出し始めたのはいつ頃か。
鍵和田社長ー「1980―90年代のデフレの時代だった。そのときは金の投資といってもほんの少しだった。デフレの時代に入っていたので、基本的には預金でも利益が出る。だから基本的には預金中心だった。それでも、地道に貯めていくとお金がある程度貯まってきて、その一部を株や金、外貨預金に回した。本格的に金で積極的に運用し始めたのが1999年。その2年前には住友金属鉱山の株を買った。それもある意味で金投資だった。そろそろデフレが終わりインフレになる時期と見た頃、本格的に金投資を始めた」
記者―金鉱山株と金価格は連動するのか。
鍵和田社長-「連動する。金の価格の動きよりも株式の価格の動きの方が大きい。そういう意味では金の上昇よりもはるかに(住友金属鉱山の)株価は上がっていった。買った時の値段からすると11、12倍上がった」
記者―金の先物投資で250万円から1億円と、40倍の利益を上げたそうだが、1億円に達するまで何年かかったか。
鍵和田社長-「8年くらいかかった」
記者―どのような投資手法をとっているのか。
鍵和田社長ー「極めて単純で、上がったら売り下がったら買う。多分それを完璧にできたら誰でもものすごい儲かると思う。ほとんどの人は、理屈ではわかっていても、逆をやっている。下がったらパニックになって売って、上がったら『まだ上がるのではないか』と思って買う。『損切り』とよく専門家の人が言っているが、神様でもない限りそんなにうまくはいかないと思う。だから、極めて単純に、上がったら売って下がったら買うということをただ繰り返すだけでも相当儲かる」
鍵和田社長ー「もっと言うと、自分の気持ちを完璧にコントロールできるかどうかがポイント。皆欲で投資をしてしまっている。それを完全に抑えられたら、すごい儲かる。だから、住友金属鉱山も最初288円で買ったが、その後200円近く下がった。そこでパニックになって売ったら駄目。
下がってもいいような投資をするのがポイント。普通、先物などをする人は、目いっぱい買って下がったらパニックになるから、当然そこで損切りするわけだ。損切りしたと思ったら翌日から上がっていたりする。神様でなければ見事に損切りはできない。人間の投資は理屈どおりいくとは思っていないから、むしろ自分の気持ちをどれだけコントロールできるかを重視したい」
記者―投資で損をしたことは。
鍵和田社長ー「損のしようがない。損をしても平気な顔をしているから。そうすると、4、5年たったら上がっていたりする。えらく気長な投資に見えると思う。それを短期間で見事に儲けたみたいなことをやると、格好いいし天才に見えるが、たとえば著名投資家ウォーレン・バフェットを見てもそういう風に投資していない。
ビジネスでもうまくいかない人の話を聞くと大抵すぐにお金にしたがる。そうするともう自分はなんのために起業したのかも忘れて明日の食事をかけることになってきてブローカーみたいになって、大抵そういう人はいやしくなって商売が成り立たなくなる。皆結果ばかり求めている。過程を楽しむことが大事。投資にも同じことが言える」
記者―NY金の見通しは。
鍵和田社長ー「短期的には800ドル前後まで下がるのを待っている」
記者―いつ頃800ドルまで下がると見ているか。
鍵和田社長ー「4月中か」
記者―700ドル台をつける可能性は。
鍵和田社長ー「恐らく5月にはつけるだろう。その時に700ドル台に入ったら一気に買おうと思っている」
記者―NY金は最終的にはどこまで上昇すると見ているか。
鍵和田社長ー「数年後に2000ドルをつけるだろう。2000ドルまでいったら、そろそろ手を引こうと考えている。要するに頂点まで持っていこうとは思っていないから。ケネディ大統領の父親のジョセフ・ケネディは、1929年の株式大暴落の半年前に株から全部手を引き、大儲けしたお金で息子を大統領にした。市場価格が頂点まで行くということは非常に危険なので、もったいないようだがやはり早めに手を打つことが大事」
投稿: 匿名 | 2014年4月 2日 (水) 21時16分
鍵和田芳光さんは独自の相場観というものがあるようです。
どこかの記事に書いてありましたが、鍵和田さんの知り合いに官僚さんが何人かいて、急騰する会社の株の情報がときどき流れてきて、株式投資でかなり儲けているという記事も読みました。
2012年の夏、ソニーの株がこれから急騰するという情報が官僚から流れてきて、何千万円もの資金でソニーの株を購入したそうです。そのため高額な利益をだしたそうです。
やはり株などの投資的なもので儲け続けるというのは、どこかグレーのゾーンが存在しないと無理でしょうね。結局、餌食となるのは素人の一般人です。
投稿: 匿名 | 2014年4月 2日 (水) 21時29分
株や先物取引で何億円も稼いでいるNAVICO株式会社の鍵和田
芳光社長はウソじゃなさそうですね。
株式投資、FX先物で大負けしてセミナーをして、本を書いて稼いで
いるウソつき投資家は履いて捨てるほどいますが、鍵和田芳光社
長は、その実績からすると特別だね。
投稿: ジョン | 2014年8月26日 (火) 23時16分
鍵和田芳光という個人投資家の投資成功の記事を新聞で読んだことがあります。そして、鍵和田社長の投資に詳しい人からもお聞きしたことがあります。
鍵和田社長ご本人は先物取引などで資産をぐんぐん増やしていますが、鍵和田社長のお父さんも小田急などの鉄道株を徐々に買い続けて何億円もの資産をつくった人です。鉄道株はいつかは上がるに違いないと、あまり期待過剰にならずに買って十数年したら、その利益が三億円以上にもなっていたため売却し、敷地の土地を買い増しし、足柄上郡の実家の寝具工場の建物を増やした。さらに近隣の山の土地も購入して、不動産の資産家になったそうです。そしたら、その土地が、今では、買った当時の何倍にもなっているそうです。
すばらしい資産家です。
投稿: はまさん | 2015年3月28日 (土) 14時50分
相場(株式投資・商品先物投資・外国為替)はギャンブルではないから、安全に資産を増やせるものだといわれました。
投稿: 匿名 | 2015年5月22日 (金) 13時57分